先般、弊社のホームページを公開しました。
弊社は中型のNC旋盤加工技術に特化した町工場です。
といっても、勘と経験に理論値を融合させた課題解決型町工場です。
一般に町工場では熟練職人の勘と経験に大きく依存するケースが殆どではないでしょうか?
無論、そのような長年積み上げられてきた実績は先人たちの工夫の上に成り立っており賞賛に値するものであると認識しています。
筆者自身、多品種少量生産現場における中型のNC旋盤加工に携わり十数年がたちますが、これまでの経験は一朝一夕にものにできるものではありません。
では、勘と経験によって得られた結果は常に最適解であったか?
筆者の経験では残念ながらそうとは言えませんでした。
その理由を挙げるとすれば、定性的な要因(その日の体調、気分などのほか記憶の曖昧さなど)が勘と経験に影響を及ぼしてしまう点があります。
そこで、弊社では勘と経験の一部を数値に置き換える取り組みをしてきました。
すなわち、従来、暗黙知が支配していた領域の一部を形式知に置き換える取り組みです。
具体的には、以下の2点です。
・加工物の外力による変形をシミュレーション(CAE)によって予測する
・旋盤加工に必要なチャック圧を事前に算出しておく
すでに直面しつつある熟練職人の高齢化・後継者不足・少子化といった社会問題に弊社としても取り組んでいかなければなりません。
そのためには先述の定性的な要因に依存することなく、本当に「ヒト」ではないとできない部分に集中できるようなシステムづくりが不可欠と考えます。
目指すべき姿は、顧客課題の解決を提供することで、持続可能な社会を下支えする課題解決型工場です。
今後ともよろしくお願いします。